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Monday, October 16

秋は好きな季節なのだが、近年の日本の秋の天候はなんというか杜撰である。

Tuesday, October 17

オーストリア下院選で中道右派の国民党が勝利し、31歳の党首クルツの首相就任が確実になったとの報道。難民の流入抑制を掲げたクルツは極右の自由党と連立を組む可能性が高いらしく、あいかわらずヨーロッパの情勢は不穏である。日本経済新聞の朝刊をひらけば、つぎのように解説されている。

オーストリアで国民党と自由党の連立政権ができれば、強権的な手法で知られるオルバン首相のハンガリーなどに接近するとの見方が多い。ドイツと共同歩調を取ることが多かったオーストリアの右旋回はメルケル独首相の欧州政策のかじ取りを難しくし、独仏を中心とする欧州統合の動きに影響を与えかねない。

欧州政策の舵取り役はメルケルであることが自明として書かれていることにあらためて気づくけれども、メルケル頼みというか、ヨーロッパをまとめられる指導者はメルケル以外にいない悲喜劇的な状況がある。そのメルケルも自国の選挙では思うように票を獲得できなかった。現在のヨーロッパにおけるポピュリズムの主要な論点は反移民・反難民で、ざっくりいえば、それは反イスラムである。フランスやオランダでの選挙結果をもとにポピュリズムが下火になったかのような観測も一時浮上したが、そんなやすやすと大衆迎合的な主張が消えてなくなるはずもなく。

Wednesday, October 18

新宿のルミネで買いもの。「rim of jins」でメガネを買って、「Attaché d’IDÉE」でモロッコバブーシュを買う。イデーの店内を見渡すと葛西薫デザインのカレンダーが置いてあったので、あわせて購入。もう2018年。あけましておめでとうございます。

Saturday, October 21

オタール・イオセリアーニの映画を二本見る。『蝶採り』(1992年)と『四月』(1962年)。

Sunday, October 22

安倍首相が遊説先でたいへん厳しい選挙だと述べていると知って、あんたが始めたんじゃないかとつっこみたくなるが、台風のなかわざわざ投票所に向かわなければならないのだから有権者にとって厳しい選挙である。投票には必ず行かなければならないという優等生的な見解はもちあわせていないので、行っても行かなくてもいいのだが、最高裁判所裁判官国民審査で全員にバツをつけるライフワークがあるので、雨のなかやむなく投票所へ。

円城塔+田辺青蛙『読書で離婚を考えた。』(幻冬舎)を読む。