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Saturday, April 15

京都旅行1日目。

・[朝食] イノダコーヒでミートローフセット
・「KYOTOGRAPHIE 2017」めぐり
 -「ラファエル・ダラポルタ ショーヴェ洞窟」「ルネ・グローブリ The Eye of Love」(京都文化博物館)
 -「吉田亮人 Falling Leaves」「スーザン・バーネット Not In Your Face」(元・新風館)
 -「ハンネ・ファン・デル・ワウデ Emmy’s World」(嶋臺ギャラリー)
 -「ジャダ・リパ The Yokohama Project 1867‐2016」(ギャラリー素形)
 -「山城知佳子 土の唄」(堀川御池ギャラリー)
 -「アーノルド・ニューマン マスタークラス −ポートレートの巨匠−」(二条城二の丸御殿台所)
 -「ヤン・カレン Between the Light and Darkness | 光と闇のはざまに」(無名舎)
 -「MEMENTO MORI ロバート メイプルソープ写真展」(誉田屋源兵衛竹院の間)
 -「イサベル・ムニョス Family Album/Love and Ecstasy」(誉田屋源兵衛黒蔵)
・[昼食] さるぅ屋でアボカドバーガーとポテトをテイクアウトし、うららかな陽気と川遊びを楽しむ人々でヘブンリーすぎる雰囲気の鴨川沿いでモグモグ
・「ぽかんのつどい」in 恵文社一乗寺店
・[夕食] 二次会の居酒屋にて

「KYOTOGRAPHIE 2017」は、個性的な老夫婦とその兄弟をドキュメンタリー風に淡々と写したハンネ・ファン・デル・ワウデ「Emmy’s World」と、妻の姿を官能的に撮ったルネ・グローブリ「The Eye of Love」がもっとも好きな作品だった。ほかに印象に残ったのは、吉田亮人とアーノルド・ニューマン。京都文化博物館とギャラリーをめぐっているときは小雨が降って、一度はけっこう大粒の雨も降って、わたしのいちばん嫌いな“傘をさしたり閉じたりするという行為”をくり返さなければならなかったものの、ここは晴れてほしいなあ、ここはどうか晴れてくれー、と祈っていた二条城での展示は、二条城に向かうあいだにみるみる雲が晴れて太陽が顔を出し、まぶしい晴天のなかアーノルド・ニューマンを観ることができた。ところで二条城内の展示スペースの受付で、先に入っていった夫がやけに楽しそうな笑顔で受付の若い男性と談笑していたため、いったい何があったんだ、と訝しげに近づいて訊いてみたら、パスポート [1] を見せたところ「うわ! めっちゃ早いペースですね! こんな人初めて見た!」と驚かれたそう。「ええ、東京のギャラリーで鍛えてますから」とは言わなかったとのこと。

「ぽかんのつどい」は、トークショーでの山田稔さんのお話、大変面白く聴いた。「例えば誰かと会っているその時間よりもその人と別れたあとその人のことを思い出している時間のほうが好きかもしれない」といった言葉に、痛烈に共感してしまう。わたしの場合は、思い出している時間は、自分のふるまいや発話内容が適切なものであったか、相手に不審・不快な思いをさせていないか気を揉みまくる後悔のひとときではあるが、相手が去ったあとに相手をより想うことには変わりない。いろいろな出会いのあったきょうもまた、同じこと。

Sunday, April 16

京都旅行2日目。

・[朝食] イノダコーヒで卵サンド、サラダ、珈琲
・蹴上インクラインでお花見
・「KYOTOGRAPHIE 2017」の続き
 -「荒木経惟 机上の愛」(建仁寺両足院)
 -「TOILETPAPER Maurizio Cattelan & Pierpaolo Ferrari Love is More」(ASPHODEL)
 -「ザネレ・ムホリ Somnyama Ngonyama | 黒き雌ライオン、万歳」(FORUM KYOTO)
・「決定的瞬間 アンリ・カルティエ=ブレッソン展」(何必館)
・[昼食] 東華菜館で餃子、春巻き、酢豚、ビール
・[お茶] 喫茶 上るで抹茶オレ

今回の旅行は前もって自ら企画していたものではなかった。とにかく京都の春は花見の人出がものすごいことになっているのだろう、と長年避けていたのだ。でも今回思いがけずこの時期に京都に行くことになり、桜も見ることができた。京都行きが決まってからずっと桜の開花状況を気にしていて、多少葉桜になっていたものの、インクラインの桜はとても美しかった。もちろん今回も、ちゃんとパイプ(導水管)の写真を撮った [2]

ずっと行ってみたかった東華菜館を初訪問。名物の日本最古のエレベーターは店員さんが操作して動かしている。案内されたのはテラス席で、一足先にビアガーデン気分。眼下には鴨川と、人通りの多い四条大橋の交差点が見下ろせた。

今年初めて参加してみた「KYOTOGRAPHIE」は普段入れないような重要文化財や町屋で展示を観ることができて素晴らしいイベントだった。これからも続いていきますように。

  1. すべての会場に入れる有料パスポート。各会場の受付でパンチで穴をあけてもらう []
  2. 週末点描 313の3月18日の日記を参照のこと []