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Monday, December 5

iPhone 5sのバッテリーがいかれて外出中に容赦なく落ちるようになったので、やむなくiPhoneを新調することに。iPhone 7に機種変更する。5sと7とでは大きさが異なるので、手に馴染むまで時間がかかりそう。ところで、iOS 10におけるシャッター音の喧しさは尋常ではないので早急な改善が望まれるが、そもそもシャッター音が鳴るという日本独自の仕様そのものをどうにかしてほしい。以前に藤原ヒロシがラジオで語っていたところによると、ニューヨークのレストランでシャッター音が聞こえたところアメリカ人が「Japanese Phone」と口にしたというので、日本のスマホは写真撮影時に音が鳴るという事実は外国にも伝わっているらしい。シャッター音が盗撮防止のための機能だとするならば、盗撮が大好きな変態集団だという日本のイメージを全世界に向けて発信していることにほかならず、さすがのクールジャパンである。

Tuesday, December 6

欧州におけるリベラル勢力の最後の砦のように見られていたドイツのメルケル首相は、ドイツ国内でのブルカ着用禁止を支持する演説をした。来年の選挙戦を見据えた発言であることは明白だが、こういうことを表明しなければ支持が失われると政治家が考えている状況自体が、病んでいるとしか言いようがない。

Wednesday, December 7

DeNAの運営するサイトで不正確な内容の記事や著作権無視の転載が横行していたことが問題となっているけれども、文献を渉猟する訓練をしたこともないSEO対策にだけ長けた人たちがいくらでも情報を発表できる世の中なのだから、別段驚くことでもない。Googleで検索するのもコツのいる時代になった。

Thursday, December 8

『UP』12月号(東京大学出版会)と『みすず』12月号(みすず書房)と『もっと負ける技術 カレー沢薫の日常と退廃』(講談社文庫)を読む。

Friday, December 9

先週のエコノミスト誌の書評欄にあったポピュリズム台頭を考えるうえでの古典5冊。ここでいうポピュリズムとは反エリート主義を指すが、日本の媒体でポピュリズムの文献紹介をしたらこうはならないだろうと思う独特な選書。
・The Managerial Revolution (1941) by James Burnham
・The Rise of the Meritocracy (1958) by Michael Young
・The Revolt of the Elites and the Betrayal of Democracy (1995) by Christopher Lasch
・Who We Are: A History of Popular Nationalism (2002) by Robert Wiebe
・Who Are We? (2004) By Samuel Huntington

Saturday, December 10

五反田の洋食店「グリルエフ」で昼食ののち、ギャラリー行脚。都内を歩きまわって、iPhoneで歩数計を確認すると一日の合計は22512歩。
・山口晃 / 室町バイブレーション(ミヅマアートギャラリー)
・友人作家が集う 石原悦郎追悼展 ”Le bal” Part3 – adagio cantabile(ZEIT-FOTO SALON)
・Charlotte Dumas / Stay(Gallery 916)
・牛腸茂雄という写真家がいた(FUJIFILM SQUARE)
・鈴木理策 / Mirror Portrait(タカ・イシイギャラリー東京)
・南隆雄 / Difference Between(OTA FINE ARTS)
・三瓶玲奈 / 投影(Yutaka Kikutake Gallery)
・山縣勉 / 涅槃の谷(ZEN FOTO GALLERY)
締切りに追われまくるさまを描いた『UP』連載の山口晃の漫画で、「現在開催中の個展にも未完成品が並ぶ」とあるのを事前に読んでいたのでどれが未完成品なのだろうと考えながら見たのだが、どれが未完成品なのかがいまいちよくわからず、すべてが未完成品のようにも見えてしまった。

夜は六本木一丁目駅そばの「AUX BACCHANALES」で夕食。サントリーホールの目の前にある店なので、コンサートが始まると同時に賑わっていた店内が突如閑散とする。

Sunday, December 11

読み較べでもしてみようとコンビニで朝日新聞と読売新聞と日本経済新聞の朝刊をまとめて買ってみたのだけれど、朝日と読売は字が大きすぎて気持ちが悪い。むしろ読みにくいのではないかと思う字のでかさである。そして朝日新聞の圧倒的なつまらなさに驚く。叩かれすぎて疲弊したのだろうか。