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Saturday, June 18

午前4時半、目覚めてラジオ。夏至の直前のいまがいちばん日の出が早い時期。夏至が過ぎてしまうのをこんなに嘆いているのは、世界広しといえどもわたしぐらいでは。2016年の夏至直前の朝の光を楽しみたく、きのう疲れているというのに5時に起き出して窓のそばに座り、目の前で揺れる大木を眺める。朝ごはん、バゲット、ウィンナーとトマトと小松菜のグリル、珈琲。支度をして出かける。

東京駅から東海道線快速アクティーのグリーン車に乗り込み、三島へ。バスに揺られてクレマチスの丘に到着。まずはciao ciaoにて、パスタとビールで腹ごしらえ。ヴァンジ彫刻庭園美術館で「KIGI キギ in Clematis no Oka展」を観る。いつものように庭園を散歩して、何度も撮った被写体をまた同じように撮る。庭に咲いている草花が、綺麗に手入れされているけど嫌味じゃない感じがしてよいなと歩くたびに考える。IZU PHOTO MUSEUMで「本橋成一 在り処」鑑賞。炭鉱、上野駅、屠場、大衆芸能、サーカス、共働学舎、そして事故後のチェルノブイリ、と代表作を網羅した展示。とにかくIZU PHOTO MUSEUMの展示はいつも非常に分量が多く、今回も例に違わずとても見応えがあった。富士山茶屋でソフトクリームを食べてひと休み。ミュージアムショップをひやかしてから、バスに乗って三島駅へ。

三島駅前にある楽寿園を散策する。小さな動物園があったので見に行く。アルパカとワラビーが目当てだったが、思いのほかマーラ(頭部はうさぎ、身体は小さなカンガルーみたいな?動物)、レッサーパンダ、それから子ヤギが可愛くて可愛くて、しばらく見ていた。アルパカはつがい(夫婦)で並んで微動だにしない。とってもシュール。庭園内にある、国の天然記念物・名勝に指定されている小浜池は昭和30年代(37年だったか?)を最後に枯れ続けているらしく、きょうもろくに水がはっておらず、これまたなんともシュールな光景。どんどん水位が下がっているのは環境の変化などが原因らしいが、それだけなのだろうか、興味深い。園を出た後、道端にいたおじさんにすすめられ、源平衛川を見に行く。水が澄んで、素敵な小川だった。三島は水の街だ。夏から秋にかけてはIZU PHOTO MUSEUMでフィオナ・タンの個展もやることだし、次回は三島のせせらぎポイントをめぐってみようと思う。

帰り道、熱海で途中下車して、寿司を食べる。どれもこれも美味しかった。しかし18時半で店じまいとはどういうことか。とにかく人がいなくて、熱海は寂しい街だ、少しはよくなったかと思っていたのだけれど、そうでもなかった。海が見える駐車場で海の写真を撮り、コンビニでビールとつまみを買って帰京。