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Monday, February 29

英国の雑誌『the gentlewoman』が届く。読む書く聞く話す英語能力向上の兆しはさっぱりだが、洋書や洋雑誌をネット経由で割安で購入するスキルは確実に上達している。

朝食、バゲット、サラダ、ポークシチュー、珈琲。昼食、弁当。夕食、焼きそば、麦酒。

Tuesday, March 1

犬特集の『BRUTUS』(マガジンハウス)を買う。雑誌の猫特集はどことなく何かにおもねっている雰囲気が漂うが、犬の場合はそう感じないのはなぜだろう。記事にもあるけれど、一般社団法人ペットフード協会の調査結果によると、猫の飼育数は横這いなのに対して犬の飼育数は右肩下がりだという。しかし数字上は、僅差ながら犬の飼育数の方がまだ上であり、読者対象となるマーケットの規模はあまり変わらないはずなのだが、雑誌の特集でネタ切れの合間を埋めるのに都合のいいのは犬より猫である。その理由を分析した結果を報告してくれる一般社団法人は存在しないだろうか。

朝食、ベーコンとスクランブルエッグのピザトースト、珈琲。昼食、弁当。夕食、砂肝と白菜のアンチョビパスタ、麦酒。

Wednesday, March 2

『装苑』4月号(文化出版局)をぱらぱらめくる。特集は「花とリボン」。「花の図鑑」と題された旬の花を紹介する見開きのページを眺めながら、一向に憶えられない花の名前を凝視する。

朝食、ソーセージのグリル、サニーレタス、茹で卵、珈琲。昼食、弁当。夕食、豚肉と長葱のうどん、すりおろしきゅうりの冷奴、麦酒。

Thursday, March 3

Super Tuesdayの結果から、アメリカ大統領選挙はこのままいくとトランプとヒラリーの戦いになりそうな気配だが、アメリカで嫌われている二大政治家が大統領選を争うというなんとも奇怪な事態となる。

大江健三郎『河馬に噛まれる』(講談社文庫)を読了。

朝食、トースト、ブルーベリージャム、きゅうり、玉葱とトマトのコンソメスープ、珈琲。昼食、弁当。夕食、鶏肉のトマト煮込み、キャロットラペ、バゲット、赤ワイン。

Friday, March 4

iPadでエコノミスト誌を読む。届いた『UP』3月号(東京大学出版会)を読む。

復刊した『relax』(マガジンハウス)で知ったのは、小西康陽がTBSラジオで番組をもっているということ。早速その放送「Sound Avenue 905」を録音して聴いてみたところ、冒頭に今月で終わるとのアナウンス。知るのが遅かった。ところで、この番組で小西康陽がずっと半笑いなのはなんだろうか。

朝食、玉葱とコーンのピザトースト、珈琲。昼食、弁当。夕食、レッドカレー、玉葱とベーコンのグリルサラダ、麦酒。

Saturday, March 5

昼前、山手線で恵比寿に向かう。道中の読書は『MONOCLE』3月号。Rue Favartで昼食と赤ワインののち、NADiffに立ち寄って個展を三つ。「中ザワヒデキ|ソースと実行」(NADiff a/p/a/r/t)、「シャルル・フレジェ|BRETONNES」(MEM)、「小林健太|#photo」(G/P Gallery)。ついでに取り損ねていた「ニァイズ」をまとめて入手。恵比寿からりんかい線で東雲へ。TOLOT/heuristic SHINONOMEで開催中のアニー・リーボヴィッツの展覧会「WOMEN: New Portraits」を見る。巨大なモニタにアニー・リーボヴィッツの写真が次々と映し出される展示は、金のかかってそうな雰囲気だったけど入場無料。充実の展示風景の財源はどこからだろうと思ったら、UBSがスポンサーだった。TOLOTにあるYuka Tsuruno Galleryで炭田紗季「芥を択ばず」もあわせて鑑賞。東雲から新宿経由で西荻窪に移動。音羽館で古本を二冊買い、FALLで『なnD』を買う。

朝食、くるみパン、コーンとベビーリーフのサラダ、目玉焼き、珈琲。昼食、Rue Favartにて。夕食、ハムと長葱のトマトソースパスタ、ツナサラダ、バゲットとパテ、麦酒。

Sunday, March 6

服部龍二『中曽根康弘 「大統領的首相」の軌跡』(中公新書)をおもしろく読む。原子力発電の推進者で新自由主義的で改憲派で靖国神社を参拝し問題発言も多かった中曽根康弘の評価は、左派からすれば否定的な論評しか生まれなさそうだが、しかしつぎのような指摘は重要だと思った。

貿易摩擦や靖国神社参拝をめぐる不協和音のほか、数々の問題発言もあったものの、中曽根はアメリカだけではなく、中国や韓国の指導者とも良好な関係を築いた稀有な政治家である。軍事、経済の両面でアメリカの圧力に適応しながら日米同盟を強化し、中韓とも連携を深めることで、中曽根は新冷戦下での対ソ戦略を有利に進めた。
その背景として、日本経済が全盛期を迎えていたことはあるにせよ、ここまで体系的に世界政策を構築した日本の政治家は中曽根以外におらず、戦後外交の頂点といっても過言ではない。
(p.277)

夜、ジャック・ロジエのDVDボックスから『メーヌ・オセアン』(1985年)を見る。御茶ノ水のアテネ・フランセで鑑賞した際は、最後の延々船を乗り継ぐシーンを長いなあと思いながら見たのだが、このたび見返してみたらそうでもなく。愉しい。

朝食、トースト、ブルーベリージャム、茹で卵、珈琲。昼食、きつね蕎麦、緑茶。夕食、白米、ほうれん草とわかめの味噌汁、油揚げと小松菜の胡麻油炒め、豚肉の塩麹炒めとかいわれ大根、人参とじゃがいもと白菜の煮物、麦酒。